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人生において、一番の恋をした ⑵

 

大阪から帰ってきてすぐにヨーヨーに会いに行った。お土産を持って、ニコニコしながら会いに行った。ヨーヨーは、お土産を受け取ると非常に喜んでくれた。ありがとう。お家で研究課題の合間に飲むね!本当にありがとう!俺抹茶好きだから本当に嬉しい。なんて、言いながらニコニコニコニコしていたんだ。それから、私達は毎週と言っていいほど会っていた。彼は、性格も良くて、頭も良くて、暖かい家族に育てられ、よく母の話をしていた。自分と生まれ育った境遇が似ていたため、よく話していたんだ。どんな事を話しても、彼は一切否定すること無く受け入れてくれて、時には冷静に判断し倫理的に答えを返してくれた。そんな彼に、合えば会うほど惹かれていった。

 

アメリカンな内装の洋食屋で、アメリカに駐在していた頃の話をよく聞いた。小学生の頃、スペイン人の友達とヒップホッパーに憧れて、ブリンブリンのアクセサリーにでかいデニムを買いに行ってラッパーごっこをしただとか。チリ人と揉めて英語で喧嘩して、殴り合いになったとか。新鮮な話ばかりで、合っては女子のように何時間も語り尽くした。彼は、本当に頭が良かった。そのため、学業にもそこらの大学生の何倍も努力していたのを感じていた。夏休みにも関わらず、毎日研究室にこもり研究課題に励む日々。時折、研究内容についても語り明かした。彼の研究内容が、たまたま自分が所属していた物理化学部で研究していた内容だったため、丁度話がマッチしこれまたずっと語り明かした。彼といる時間はあっという間に過ぎていった。

 

ある日、自分の親友を連れて三人で居酒屋へ行った。私の好きな人だと紹介した。ここで疑問に思うだろうが、凄くオープンだった。彼は本当に恋愛感情がなかった。後に、人を好きになると面倒くさい事になるのが嫌で好きにならないようにしていたと泣きながら訴えられた。私は、彼を直したかったのであった。三人で、居酒屋で、たこ焼きを作って食べて語り明かしては、池袋の夜の街を散歩した。

 

その時だった。ヨーヨーが言ったのだ。塔を見上げて何を言うのかと思ったら、ああいう塔、おっきい塔見ると凄くドキドキするしワクワクする!写真撮ろうって言って写真を撮ってた。非常に愛らしい行動に胸を打たれたんだ。そのあと高架上を三人歩きながら、彼と廃墟の写真集の話をしたりぺちゃくちゃ話しながら、夏の風を浴びながら高架上を歩いた。電車の音に、ラブホ街のネオン、ソープ店のネオン、彼の横顔、全てが眩しかった。全てが痛いくらいに脳裏に焼き付いた。本当に楽しかった、その後バイトをして疲れては高架上から電車や線路を見下ろし、感傷に浸った。あぁ、もう居ないんだなって。

 

最後に、たこ焼きを今度デートする時は食べ行こうねって話をしてたのを思い出す。でも、実際 2人は既にたこ焼きを食べていた。そして、池袋のたこ焼き屋の前を通る度にも思い出す。

胸が痛む。体重が減ったら一緒にディズニーに行って写真を撮ろう!って言ってたことも約束も全てなくなってしまった。9/27から私の人生、いや、生活は変わり果ててしまった。未だにその人の事ばかり思い出す。ここに書ききれないくらいのたくさんの思い出があって、彼の良さは何一つ理解してもらえないかもしれない。この記事の全てが自己満だ。彼にもう1度、会えるならば教えてあげたい。あの塔は、清掃工場の焼却塔だったんだよ。と。